あらすじ
時は平安、闇が闇として生きる時代。
歴代最強と謳われた
稀代の陰陽師・安倍晴明は
宮中で畏怖の念を抱かれていた。
ある夜、晴明の元を訪ねて来た
笛の名手・源博雅は、
十二年前に出会った姫の話をする……。
博雅が橋のたもとで笛を奏でていると、
その音を聴くように一台の牛車が止まっていた。
それがしばらく続いたある日。
博雅は牛車の中の姫に声をかけ
その美しい姿を目にするが、
姫は博雅に別れを告げる。
……それから十二年後の今宵。
笛を奏でる博雅の前に再び現れた姫は、
晴明へのある願いを博雅に託す。
運命に翻弄され、
心の奥底に棲む”鬼“に蝕まれていく姫。
晴明の術と博雅の想いは、
姫の心を救い出すことができるのか……。






